先輩とぼく


先輩とぼく (電撃文庫)

先輩とぼく (電撃文庫)


自分ランク:A
100冊72冊目


 12月24日、聖なる夜。にもかかわらず、先輩とぼくは寒空のもとUFOウォッチングに励んでいました。先輩は凰林高校一番の変人で、一番の美少女で、そして一番のぼくの好きな人なわけで。だから、ぼくはとっても幸せでした。そう、そのとき!いきなり宇宙人に誘拐されてしまったぼく達だったのです!いい加減な宇宙人に解剖されたぼく達は脳みそが入れ替わってしまい、もう大変。かくして「先輩がぼくでぼくが先輩で」が成立してしまったのです…。そんなこんなで始まった、シュールでなんでもありのぼくの新しいスクールライフ。どうなっちゃうの。
 オマエがオレで、オレがオマエで。
 昔から男女の入れ替わりモノというのはジュブナイルの王道だが、この作品ではどうやって元に戻るかではなく、入れ替わったんならその状況を楽しもう、という従来の入れ替わり小説とは違うテーマで話が進んでいく。
 で、その日常生活が非常に魅力的に描かれている。古典的だが個性的なキャラクターも面白い。
 次回作に乞うご期待、って感じ。