小説以外

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小説以外

自分ランク:B
100冊中41冊目

世の中には、二種類の人間がいる。物語を愛する人(読書家)と、物語に愛された人(小説家)。稀に両者を兼ね備えた人間が産まれるが、年間2000枚の原稿を書き、200冊の本を読む恩田陸はその典型と言えるだろう。あらゆるジャンルで活躍する現代の語り部は、どんな本を読み、どんなふうに原稿を書いてきたのか?デビューから14年分のエッセイを集大成し、作家・恩田陸の秘密に迫る。文字通り「小説以外」のすべてが分かる、ファン必携、恩田陸解体全書(アマゾン)


 恩田陸の小説以外の雑文を集めた一冊。分類するとエッセイ集に分けられるのだろうか。
 この一冊を読んでも作者の私生活や情報なんぞは殆ど掴めない(酒好きなのは分かりましたが……)。
 しかしながら、作家の中でも一、二を争う活字中毒者の恩田氏オススメの数々の小説が取り上げられている。また、そうした小説に対する恩田陸の語りぶりが、作品に対する愛情が伝わってくるほど、熱を持っている。
 恩田作品を読みつくしてしまい手元無沙汰なアナタ、本書で語られている作品を手に取るのも一興ですよ。