野球・栄光のベテランカルテット

長い間ご苦労様でした

 


堀幸一……88年、長崎の海星高校からドラフト3位で入団。今年36歳。かつてはイチロー首位打者を争い、「12球団1年俸の安い4番打者」から「1億円の代走」まで、シーズンによって好不調の波が大きい。今年は僅かに規定打席に届きそうにないが、奇跡の首位打者の可能性もありえる天才&帳尻打者。


初芝清……89年、東芝府中からドラフト4位で入団。今年38歳。堀と共にマリーンズを牽引し、95年には打点王を獲得。優勝目前の相手チームに鬼のような打撃を披露し、松坂にプロの洗礼HRを浴びせた。その一方で、チャンスにゲッツーの山を築き、ファールフライをまるで小学生のようにおぼつかない足取りで追いかけるその姿はファンを魅了し続けた。


小宮山悟……90年、早稲田大学からドラフト1位で入団。今年40歳。早稲田大学にスポース推薦ではなく一般入試で受験した結果、2浪した球界屈指の変人、もとい理論派。最優秀防御率のタイトルも獲得したが、「小宮山は和製マダックスだとういうボビーお得意のアメリカン・ジョークを真に受けて海を渡った。今シーズンも曲がらないスローボールを「新魔球シェイク」と言い張る変人。


諸積兼司……94年、日立製作所からドラフト5位で入団。今年36歳。入団2年目にしてボビーに抜擢されてレギュラーに定着。そのアグレッシブルなプレーでマリーンズの核弾頭として活躍。また、その明るさからチームのムードメーカーでもあった。そんなモロも、近年は首脳陣との軋轢や成績不振により崖っぷちに追い詰められたが、ボビーの就任により蘇った。現在は守備固めや代走などの地味な役割を、「大好きな監督」(NHKの特番でのモロの発言)の為に懸命にこなす。

 
 95年の第一次ボビー政権以降の暗黒時代を支えてきたベテランカルテット。その代表でもあり、ミスターマリーンズ初芝清が今季限りで引退する。
 ボクはこの中ではコーイチのファンなのだが、やはりこの4人のビールかけの姿が見たい。ビール樽に突っ込まされ、メガネを破壊される初芝。雄叫びをあげながらボビーにビールをかけまくる諸積。若手投手陣にいじれる小宮山。一歩離れた場所から騒ぎを見て苦笑する堀。
 今までは妄想する自由はあったこうした風景も、初芝の引退によって妄想すら出来なくなった。
 頼むから、今年は2位で満足せずに優勝してくれヽ(`Д´)ノ