煌夜祭

煌夜祭 (C・NOVELSファンタジア)

煌夜祭 (C・NOVELSファンタジア)


自分ランク:B

十八諸島の世界を巡り、世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩く。それが我ら語り部の生業。冬至の夜、我らは島主の館に集い、夜を通じて話をする。それが煌夜祭―年に一度の語り部の祭。お話ししよう。夜空を焦がす煌夜祭の炎壇でも照らすことの出来ない、真の闇に隠された恐ろしい魔物の物語を…廃墟となった島主の館で、今年もまた二人だけの煌夜祭が始まった―!第2回C・NOVELS大賞受賞作。−アマゾンより
 
 世間では非常に評判の良い新人さんである。あとがきに書いてあったが、投稿し続けて十数年、まさに継続は力なりか。
 架空の世界における連作物であるが、やはりそれだけの年数小説を書いていただけあって、他の新人よりも遥かに文章が上手い。語り部を通じて物語を進めるアイデアも上手い。しかし、舞台が大きすぎた。十八の島から成り立つ世界を描くには苦労したようで、その魅力ある設定を活かしきっているとは言えないだろう。
 エピローグは予想できたモノではあったが、美しいモノでもあり、素直に満足いたしました。
 何にせよ、次回作に期待。

19/100