煌夜祭
- 作者: 多崎礼,山本ヤマト
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 新書
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自分ランク:B
十八諸島の世界を巡り、世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩く。それが我ら語り部の生業。冬至の夜、我らは島主の館に集い、夜を通じて話をする。それが煌夜祭―年に一度の語り部の祭。お話ししよう。夜空を焦がす煌夜祭の炎壇でも照らすことの出来ない、真の闇に隠された恐ろしい魔物の物語を…廃墟となった島主の館で、今年もまた二人だけの煌夜祭が始まった―!第2回C・NOVELS大賞受賞作。−アマゾンより
世間では非常に評判の良い新人さんである。あとがきに書いてあったが、投稿し続けて十数年、まさに継続は力なりか。
架空の世界における連作物であるが、やはりそれだけの年数小説を書いていただけあって、他の新人よりも遥かに文章が上手い。語り部を通じて物語を進めるアイデアも上手い。しかし、舞台が大きすぎた。十八の島から成り立つ世界を描くには苦労したようで、その魅力ある設定を活かしきっているとは言えないだろう。
エピローグは予想できたモノではあったが、美しいモノでもあり、素直に満足いたしました。
何にせよ、次回作に期待。
19/100